膿と罪悪感

穴掘って叫びたいこと

いじめの証拠を握りつぶした日

私達の中学校はエスカレーター式のように小学校から同じ顔ぶれだった

だから、偏見を持つ前からの顔馴染みなため、変なイジメはなかったと思う

しかし、外部からの入学生も20%くらいはいた

 

そんな同じクラスになった外部組の中にいつも中の良かった二人組の女の子がいた

 

どちらも目立つタイプで、地味グループに所属していた私とはあまり関わりがなかった

 

ある日、何が起きたか知らないが、一人が一人を無視するようになり

ガキ大将の女版のようになったその子は、やはりどこかで聞いたような絵に描いたいじめをするようになった

 

クラス中の特に女子がその子(ハブ子)を無視するようになった頃、私たちグループ(地味子3人組)は、ハブ子と行動を共にするようになった

 

幸い、私は地味グループにはいたけれど、運動ができたので中学校程度のヒエラルキーでは上の方にいた

つまり中学では運動ができると偉いのである

 

いじめっ子も面と向かってわたしには対抗してこなくて、遠目から睨んだり、暴言を吐く程度だった

 

そんなある日、

担任の先生が私を人気のない廊下へと連れ出して

予想通りの質問をした

 

「ハブ子はいじめられているのか?」

こんな聞き方ではなかったと思うけど、とにかくクラスの現状を先生は私に聞きたかったのだ

 

その時私は、

ありのままを説明できなかった

なぜかわからない

私は先生に怒られている気がした

いや、怒られていないことは十分にりかいできていたのだけれど、私が悪いことをしているような気持ちになった

その先生のことは好きだったし、先生も別段怒って聞いていた記憶はない

 

だけど、私はここでいじめの事をはっきり伝えるのは告げ口になる気がして、なんだかフェアじゃないと感じてしまった

 

今なら少しわかる

あの時私は、あの仲良し二人組に何があったのか全く知らなかったのだ

もしかしたら、ハブ子が悪いとこをしたのかもしれない

それを知らずに私の口からは何も言えないと思ったのだ

書いていて思いだしてきたな

 

おいおい、中学生の私よ、クソ真面目かよ

 

そうして、私は終始口を尖らしてダンマリを決め込み窓からサッカー部を眺めていた

 

まさか、ガキ大将にメンチを切って立ち向かっていた私が(いやメンチはきってないけどな)、ここでダンマリを決め込むとは先生も思わなかっただろう

 

この時、私がもっといじめがある事実を伝えていれば

先生はもっと簡単に問題に取り組めたのかもしれない

 

続く

 

2はこちらhttps://unasu.hatenablog.com/entry/2021/02/22/204104

 

 

 

今週のお題「告白します」